赤ずきん。
  メイ     主人公、赤ずきんちゃん。「メイ」というのはメアリーの愛称(らしい)。
   狼      バカだけどいいやつ。メイを自由にするため、おばあさんを食べる。
   老婆     ボケが来ているメイの祖母。声がデカすぎるタイプの老人。
   警察1    佐藤。アホでおっちょこちょい。愛すべき後輩。木に変装している。
   警察2    田中。しっかり者で頼れる上司(だと自分では思っている)。木に変装している。
   木こり    「赤い靴」の登場人物だが、メイによって間違えて連れてこられる。
   木1     警察1に間違えて話しかけられる。(「漢字の『森』」のくだりをやるためだけに存在)
   作者     脚本家。物語内の人物との区別をつけるため、とりあえず三河弁話者にしてます。
   風      定期的に登場して、木たちをくすぐったり、暑いので扇いだりする。割と自由。
   木たち    この舞台において、演出上の重要な役割を担う。
   黒子     木に水をあげたり、マイクを持ったりする。
   (声のみの登場)ラジオDJ、アナウンサー
   
   
   第一場面
   風   (木々の間を駆け抜け、くすぐる)
   木たち (口々にカサカサ、ガサガサ、ざわざわ)
   メイ  (歩いている)
   狼   ねぇ、
   メイ  (ガン無視)
   狼   ねぇねぇってば。おーい。
   メイ  私、軟派な男より、硬派な男の方がタイプなので、それじゃあ。
   狼   別にナンパしようとしてたわけじゃねぇし。
   メイ  じゃあ、何?
   狼   あんたが進もうとしてる道、けもの道だぞ。
   メイ  ここだって獣がいるんだからけもの道じゃないの?
   狼   確かに!…じゃなくてッ、どこ行くの?俺と一緒にお花畑に行かない?
   メイ  やっぱりナンパなんじゃない。
   狼   ちげぇし。で、どこ行くの?
   メイ  おばあさまのおうち。一人で暮らしてるから。最近は体調もすぐれないみたいだし。
   狼   お前、いいやつだな。あ、名前は?
   メイ  お母さまから、知らない人には名前を教えてはいけないといわれているの。
   狼   ちぇ、つれねぇ奴。じゃあ、赤いずきんをかぶってるから、赤ずきんだ!
   メイ  なんとでも呼べばいいじゃない…。
   狼   そうだ!俺もそのお見舞いついてっていいか?
   メイ  別にいいけど…。
   狼   その頭巾オシャレだな。なんか情熱的だ!
   メイ  いいでしょ?自分で作ったの。
   狼   その荷物持つよ。
   メイ  狼さんって意外といいひとね。
   狼   ヒトじゃねぇけどな。ってか意外と、ってなんだよ。
   
   
   第二場面
   メイ  (扉に向かって)おばあさま、私です。メイです。
   狼   お前、メイっていうんだな。
   メイ  メイです!
   老婆  へ?
   メイ  メイです!入りますよ!
   
   戸を開け、メイと狼が入る
   
   メイ  (半ギレ)ねぇおばあさま。おばあさまのそのお耳はどうしてそんなに大きいの?
   老婆  なんて言った?
   メイ  だから、この耳はどうしてそんなに大きいの?!
   老婆  これからは進研ゼミの時代だ?
   メイ  (食い気味に)あぁ、違う言ってない!その耳は!
   老婆  うん、
   メイ  どうして
   老婆  うん、
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